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短編集【呪術廻戦】

第1章 私の恋 夏油傑 (出会い編)


俺の部屋からトランプとってくるわ。と、出ていった白髪男に、私たちはテーブルを綺麗に片付けた。

片付け終わって座ると、肩に夏油先輩の腕が触れた。

「あ、ごめんね。」
「…いえっ。」

隣であぐらで座る夏油先輩にチラッと視線を向けた。
いつも長袖の制服だけど、腕まくりをしてラフな白いシャツを着ている夏油さんの腕…


ーーすごい血管とすじだなー。

腕の太さも私より一回り以上太い。

背も高いもんなー…


と、横を見上げると夏油先輩と目があってしまった。

「ん?」
「あ、いえ。なんでもないです。」


自分でもびっくりした。
ついみてしまったことに。

私は誤魔化すように自分の缶ジュースに口をつけた。

「ここって夏油先輩の部屋なんですか?」
「そうだよ。集まって騒ぐ時は大体ここかな。真ん中で集まりやすいからね。」

夏油先輩の部屋とわかった瞬間、私は急に緊張した。
なぜか、秘密を知ってしまったような、いけないことをしてるかのような、そんな緊張をしてしまってる。



「よし!やるぞ!」


ばーん!と入ってきた白髪男に私はビクッとしつつ、内心すこし安心した。







ななみんを除く5人でババ抜き一本勝負。

負けた人がコンビニに買い出しに行くことなった。






「はい、いちあがり。」

ぺらっとカードを捨て、高笑いする白髪頭。

「僕もこれでおしまいです!」

やったね!と嬉しそうなゆう。



「わかりやすか子ね。好きよ。」
「えっ!?」

「はい、あがり。」

私の手札を一枚引き、硝子先輩は微笑んだ。


私の手元にはジョーカーと3のハート。

左隣の夏油先輩がその3をもっているはずだ。


私は手元の2枚をくるくるとシャッフルして前に突き出した。



「さぁ!夏油先輩っ!ひいてください!」
「…。」

「あ、呪霊出して後ろから見るのだめですよ!」
「しないよ。」

くすくす笑う夏油先輩の指先はジョーカーを掴んでいた。

ーー…きた!



「あ、こっちだね。」
「…っ!」

夏油先輩は直前でひょいっと3のカードに変え、持っていった。

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