第5章 二人でアオハル
みんなでホテルの食事を楽しんだ後、私と傑さんと悟さんで、再び私の部屋に集合していた。
「明日の研修どうしよっかと思ってんだ。」
「それを考えるのは教師の役割で私は関係ないよ。」
ベッドの上であぐらをかいている悟は、つまんなそうに傑を見た。
「だってぇ、のなんか変な体質のせいで予定狂っちゃったんだもーーん。」
「もーん。じゃない。」
傑さんはお風呂に入って来たのか、髪の毛を下ろしていていつもとまた雰囲気が違って見えた。
さらっと流れる長髪に素直に見惚れていたが、悟さんの言葉に私は顔を上げた。
「え?私の体質?」
「そっ。生徒がいたから黙ってたけど、なんなのそれ。」
青い目がじろじろと私を隅から隅まで見渡していく。
「なんのこと?」
「んーーー。」
目を細め、私の胸あたりを見ている。
「呪力はやっぱり普通の人間と変わんない……んー?」
「…なんか、そんな見られると恥ずかしい。」
「いや、普通の人よりなんか白い…か?」
「白?色の識別があるのか。」
「個人で呪力はもちろん違う。それは傑でもわかるだろ?なーんか、のはこう…清々しい?ふわっとしてる。それがなんか色で例えると白って感じ。六眼でやっとわかるぐらい。」
顎に手を当て、そう言われても、私にはあまりピンと来なかった。
呪力が人間には必ずあるんだと聞いてはいたが、私は自分でそれを認識できたことはない。
「ちょっと、待っててね。」
そう言って、ホテルの窓を開け、悟さんは出て行った。
「…え、ここ5階。」
まだ慣れない。悟さんの急な行動。
「弱い呪霊を連れてくるんだろう。」
「えっ!?」