第5章 二人でアオハル
傑さんは一人掛けソファに、私と悟さんはベッドに並んで座って、壁にかかった大きなテレビ画面を見つめていた。
「桃鉄なんて高専以来じゃないか?あの時とまた変わってるな。」
「新しく出たからねー。懐かしいっしょ?」
「あぁ。このかぐやも可愛くなったな。」
「えー、僕は昔の方が好きだわ。」
二人は楽しそうに話をしている。
学生の時もこうやって桃鉄していたんだ。
なんとなくその時の光景が思い起こされた。
「かぐやって?」
「この、アナウンサーみたいな女の子のキャラだよ。キャラは変わんないね。」
悟さんに尋ねると、画面を顎でさしながらいった。
青っぽい髪の毛の女の子が,画面で色々説明していくれいる。
「さーて、じゃあ99年、いきますかぁー!」
「いけるわけないだろ。何泊するつもりだ。」
「冗談冗談。10年くらいでいいかな。」
小さなジョイコンをぽちぽちとボタンで操作しながら、悟さんが笑った。
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「えーっと。」
不慣れなジョイコンを持って、目的地に向かう。
「矢印の方が目的地に近い方だよ。」
「うん。」
悟さんに教わりながら私はサイコロを振った。
「あれ?なんでそっち止まったの?」
「え?カードマスが多いからかな。」
「……やったことないんじゃないの?」
「うん。やったことはないよ。」
「またが物件買い占めた!」
「だって決算近いんだもん。」
「やったことないんじゃないの!?」
「はじめてやるってば!」
「目的地反対じゃん!」
「だってこの先ヘリポートあるもん。ラッキー。目的地近いとこまで飛べるー。」
「なんで知ってんの!!やったことないんでしょ!!」
「だから、やったことないってば!!」
「の嘘つき!!」
「またカード使って!」
「こっちに周遊をリセットしてくれるマスあるんだー。リニア周遊リセットー。いえーい。ボンビーから逃げよー。」
「ボンビーにつけようと思ったのに!!逃げるな!」