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【R18】俺のヒーローはαでした

第3章 確信


響也side

三上は数箇所の骨折と打撲、栄養失調だと診察を受け回復するまでは入院となった。
顔も酷く腫れていた。
跡が残らないといいが。

「えっと、三上千明くんのご家族の方でしょうか?」

看護師が集中治療室から出てきて俺に話しかけた。
その問いに戸惑う。
家族ではないし恋人でもないが一緒には住んでいる。

「同居人です。」

「ご家族の連絡先などはご存知ですか?」

知ってはいる。
前に学生証で確認して記録に残してある。
そうだな、連絡入れておかないといけない。
来てくれるかは分からないが。

家族には俺から連絡を入れることにした。
看護師に三上の荷物を持ってくることを伝え、1度病院を後にして交番に戻った。

戻るとすぐに合田が心配して駆けつけてきた。
どうやらこれまでバタバタしてたようだ。
報告書も任せたままだ。

「あとは俺が書く。迷惑かけたな。」

「先輩はもう帰ってください。顔色も悪いですし。寝ないとダメです。」

「すまない。」

今回の件は暴行事件として捜査されていくだろうが、被害者である三上が目覚めないことには進まない。
家に帰りつくとクロがご飯を求めて足元に擦り寄ってきた。

「クロ、しばらく三上は戻って来れないみたいだ。……寂しくなるな。」

クロは俺に抱えられ首を傾げた。
少し重くなったように感じる。
猫の成長は早いな。

クロに餌を与え三上の部屋に行き、荷物をまとめる。
一体何があったんだ。
家を出る前は少し嬉しそうだったのに……

「クロ、またちょっと出てくるな。」

既に昼を回っていたが俺は未だに一睡も出来ていなかった。
そもそも眠れない気がした。
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