第31章 エルダーフラワーかローズか否か
安室「ほぉ〜…
そこまで分かるんですか。
凄いな…
酒粕は本当に、隠し味程度しか入っていないですけどね…」
椛「一応、発酵食品には敏感な舌ですからねw」
安室「まぁ、それはそうでしょうけど…
…ちなみに、何のチーズを使っているかとかも分かりますか?」
椛「…最初に頂いた右側のココットが、
『エルダーフラワーでコーティング熟成』
させて作られているチーズで、
次に頂いた左側のココットが
『ローズを練り込んで熟成』
させて作られているチーズかな?
と思ったのですが。
…違いましたか?」
椛の言葉に息を軽く吐き、更に感心した様な表情を見せる安室。
安室「ほぉ…
流石ですね。
お見事…
どちらも正解です。」
椛「もう、どっちみち、どちらも喫茶店で出すドリアのレベルを超えていると思いますけどねw
安室さんはここをレストランにするつもりですか?
ふふふっw」
椛の笑顔を見ると、思わず安室も笑顔になる。
こんな笑顔を見せてくれるなら、
『毎日彼女の為に料理をしたいな』
なんて、感情が一瞬湧き立つ。
安室「はははっ♪
こだわってしまうと、どんどん楽しくなって来てしまったんですよw
せっかくなら少しでも、美味しい方を提供したいじゃないですか。」