第31章 エルダーフラワーかローズか否か
安室(華やか色物を着こなす所も好きだけど…
モノトーンのスーツ姿とかも似合いそうなんだよな。
スーツは持っていないのだろうか?
椛の事だ。
一セットぐらいは、何かあったときのために持っていそうだが…
今朝のクローゼットの中には見当たらなかったな…)
椛はふと、『長く見られている?』と視線を感じ、パソコンから顔を上げてカウンターの中いる安室に目を向ける。
目が合うと、嬉しそうに柔らかくも穏やかな笑みを浮かべる安室。
相変わらず眩しい笑顔に、こちらもつい頬が緩む。
椛(キッチンに立ってる姿、本当素敵だな〜。
エプロン姿も良いけど、白いシェフ姿も似合いそう♪
用意したら着てくれるかな〜?)
パソコン作業する手を止めて、そんな安室の姿を想像しながらジッと見つめる。
安室「?
仕事の考え事ですか?」
椛「う〜ん、少し違います。」
安室「僕が尋ねても良い話ですか?」
椛「う〜ん…
今言ってしまうと楽しみ減りそうだから、準備が出来た時に言います♪」
安室「ははっ!
お預けですかw
では…
その時を楽しみに待ちましょう♪」
お互い目を合わせて小さく笑い合う。