第41章 親友との縁故
男「わぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
助けてくれぇ〜!!」
男性の叫び声が聞こえて、皆一斉に声がした方に視線を向ける。
視線の先には、熊に追われてこちらに向かって逃げてくる男性の姿が。
足を負傷しているのか、引き摺るように走っている。
そして足がもつれたのか、そのまま転んでしまう。
周囲から見ている限り、このままだと男性が立ち上がって走ったとしても、もう追いつかれて熊に襲われてしまうだろう。
コナン(クソっ!間に合うか!?)
サッカーボールを出そうと、ベルトのボタンに手をかけた瞬間…
「バーーーン!!」
「バーーーン!!」
2発の銃声が連続して響き渡る。
熊は頭蓋骨の厚さが厚い。
1発が熊の側頭部を滑るように掠め、もう1発が熊の眉間ど真ん中に直撃する。
熊はそのままフラリと身体を揺らすと、ドスンと大きな音を立てて地に倒れた。
コナンが後ろを振り返ると、クレー銃を構えていた沖矢の姿が目に入った。
コナン(昴さんが連弾で撃ったのか…)
ホッとした様子を見せる子ども達とは対照的に、まだ緊張を解かず、すぐに次の弾を込め始める沖矢。
そして同時に倒れた男性を救助に向かおうと、篤達が足を踏み出すが…
男「いや!まだだ!!
もう一匹いるんだ!!」
その瞬間、茂みの中からもう一体、鼻息荒く走り寄ってくる熊の姿が皆の目に映る。
先程の熊より明らかに一回り程大きい。
親子だったのだろうか…
「バーーーン!!」