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【呪術廻戦】新世紀の『I LOVE YOU』

第23章 本音








「私が勝ったから、私の言う事一つ聞いてもらうよ」
「いいよ。そういう約束だからね」

五条悟をソファに座らせ、私は逆にソファから立ち上がる。
ソファに座っている五条悟と立っている私の身長差は、少しだけ私の方が高い。
男の長い脚を跨ぎ、男の頬に手を添えその唇に私の唇を押しつけた。
ゆっくりと唇を離して、私は五条悟の耳に唇を寄せ。

「私を抱いて」
「え……?」

男の掠れた驚いた声に自然と口が歪んだ。

「消毒……してくれんだろ?」

廃教会から戻ってきた私に、キスマークをつけられた私にオマエは言ったよな。
忘れたなんて言わせない。

だって本当にずっと苦しかったから。
悲しかったから。
辛かったから。
痛かったから。
だから、オマエに消毒して欲しい。
忘れさせてほしい。
それが私のお願い。

「抱けよ、悟」

好きでもない男たちに無理やり抱かれた身体なんて汚いけど。
そんな風に思っていたら、いきなりソファに押し倒され噛み付くようなキスが降ってきた。

「ッ……ぁ……んんっ……」

息苦しくて唇を離してもすかさず塞がれるから、私はすぐに酸欠状態になってしまう。
歪む視界の中で悟の姿が映って、それが嬉しくて真っ白い頭に手を回して、より深くお互いを求めた。

「は綺麗だよ。僕でいっぱいにしてあげる」

不安を口にした覚えはないのに、悟には私の心は見透かされているようだ。
また口付けをしようと顔を近づけた時、私は自分の口に手を当てた。

「なに?僕とのキスは嫌?」
「違う……。ここは、嫌だ」
「え?」
「場所を変えたい」

このソファは、悟とあの女がセックスをしていた場所。
そんなところでしたくない。
嫌でも思い出してしまうから。





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