第23章 本音
僕は地下にある独房へと向かう。
檻の向こうには拘束をされている茂木が鎮座していた。
僕の気配に気づき顔をあげた彼の顔は酷く青ざめている。
「あと2人、君の友達がここに連れられてくる。それまでは生かしてあげるから大人しくしてろよ」
それだけ言って、僕は独房から去りそして茂木の家へと向かう。
あ、住所知らないや。
「君の住所教えてよ。今から君の秘蔵の宝物ぶっ壊しに行くから」
「それは……」
「拒否権があると思ってんの?」
「………」
あるわけがないよね。
甘ったれんのもいい加減にしろ。
甘くていいのは糖分と恋人にだけで充分だ。
茂木の住所を聞き出し、僕は瞬間移動で男の家の前に着く。
5階建てのマンションの一室。
その扉を破り中へと入る。
1Kの部屋の壁一面には何枚、何十枚という写真が貼られていた。
ローテーブルにも何枚か置かれてる。
そこに映るのは紛れもなくだった。
ただそこに映る彼女の姿はいつもの彼女ではない。
無理矢理一方的な情事の恐怖に脅える写真や、泣き叫ぶ姿が映った写真、虚ろな瞳で何かを諦め虚空を見つめる写真、結合部が映った写真、後孔に玩具を入れられている写真。
そして昨日のものだと思われる写真には、手首を縛られ目隠しをされ輪姦され陵虐され、膣から大量の精液が零れベッドのシーツを汚している写真が大量にあった。
腸が煮えくり返る程の怒りがこみあげてくる。
話しを聞いていただけでも腹が立っていたのに、実際の写真を見るとその悲惨さと胸糞の悪さは想像以上だ。
これを窓や他の補助監督に見られたくない。
よかった、一人で来て。
アイツの苦しみに気づけなかった僕自身の戒めとして、この姿を目に焼き付けろ。
悔め、オマエが守れなかった末路を、守れなかった後悔を、六眼に刻め、そして忘れるな。