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【呪術廻戦】新世紀の『I LOVE YOU』

第20章 幸福







「よく分かんねえけど、人手足りないなら私行くけど」
「夏油さん、貴女今回の任務がどういうものか分かっているんですか」
「でも、人手は多い方がいいんだろ。危険な任務なのはなんとなくわかる。でも、危ないから行きません、やめますって選択肢は呪術師にはないはずだ。それに、危険じゃない任務もないはずだけど」
「ぷくくっ!!七海が論破されてるところ初めて見たー」

ケラケラ笑う五条悟とは対照的に、七海の眉間の皺は今まで見たことがないほど深く濃く刻まれている。

「じゃあ決まりだね。早速いくけど、。一緒に行くと言ったから頑張ってもらうよ。それと絶対に僕と七海の側から離れないこと、いいね」
「わかった」

先ほどとは打って変わって真面目な五条悟に、空気がまたピリッとした。

「で、さっきから言ってる"幸福"ってなんだ?」
「それは、移動中に話すよ。それよりパスポート持ってる?」
「持ってる」
「じゃあ、行こうか」

こうして私と七海と五条悟の3人で、"幸福"とやらを捕まえに行くこととなった。

「"幸福"というものを大人は信じることができないけど、子供は信じて受け入れることができる。でも、そのどっちも結局は"幸福"になれないなんて、人間って生き物はつくづく不幸だと思わない?ねぇ、七海」

イギリスに出発する前、五条悟の言ったこの言葉は、私は理解できなかった。
だけど七海は、苦笑していて。
その意味を知りたいと思った。
大人になれば、理解できないことも理解できるなら。
早く、大人になりたい。
そう思ったんだ。






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