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【呪術廻戦】新世紀の『I LOVE YOU』

第5章 特級







"窓"が呪胎を確認したのが3時間ほど前のこと。
避難誘導が9割の時点で現場の判断により施設を閉鎖。
「受刑在院者第二宿舎」には5人の在院者が今もなお呪胎と共に取り残されているという。

「呪胎が変態を遂げるタイプの場合、特級に相当する呪霊に成ると
予想されます」

特級……。
本来は呪霊と同等級の術師が任務にあたる事になっている。
今回の場合は五条悟だろう。

「この業界は人手不足が常。手に余る任務を請け負うことは多々あります。ただ、今回は緊急事態で異常事態です。"絶対に戦わないこと"。特級と会敵した時の選択肢は"逃げる"か"死ぬ"かです」

伊地知さんは、その後も「自分の恐怖には素直に従う事」と「生存者の確認と救出」があくまで私たちの任務だと言った。

中へ入ろうとしたとき、後ろから声が聞こえた。
振り向けば一人の女性が立っている。
聞けば、女性の息子の安否を心配しているようだった。

「何者かによって施設内に毒物が撒かれた可能性があります。現時点でこれ以上のことは申し上げられません」
「そんな……」

涙を流す女性。
犯罪を犯したとは言え、大事な息子。
ずきりと、胸が痛んだ。
その気持ち、私には痛いほどわかる。
唇を噛みしめ、私は覚悟を決める。

「伏黒、釘崎、夏油。助けるぞ」
「当然」
「わかってる」
「………」

私と釘崎だけが、虎杖の言葉に返事をした。
伏黒はなにも言わなかった。




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