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【呪術廻戦】新世紀の『I LOVE YOU』

第5章 特級






夢の国に着けば、入場前のゲートから既に虎杖と釘崎のテンションは上がっていた。
その足取りは軽く、後ろをゆっくり歩く私と伏黒はでかい子供を持ったような気分になった。

「早くしろよ、二人とも!!」
「俺最初あれ乗りたい!!ずぶ濡れマウンテン!!」
「比較的人少ないから、すぐ乗れそうだな」

並んでいる間に、誰と一緒に乗るかじゃんけんで決めた。
結果、私と虎杖、釘崎と伏黒となった。
虎杖は一番前がいいとはしゃぐが、絶対に一番前は嫌だ。
濡れるから。

順番が回ってきて、私と虎杖は前から2番目。
伏黒達は3番目という配置に。

「濡れるじゃん!!」
「どんまーい」
「濡れるの楽しいじゃん。一緒に濡れようよ」
「誤解を生むような発言をすんな」

文句を垂れながらいざ出発。
隣と後ろからのはしゃぐ声がうるさい。
そしてずぶ濡れマウンテンの山場までやってきた。
一時停止をし、その瞬間を待つ。
はあ、と大きく息を吐けば虎杖が私の手を握ってきた。

「怖いんだろ?」
「……怖くねえし」
「握っててやるよ」

何だこいつ。
すげえいい奴じゃん。
その笑顔が眩しい。
きゅんとときめいた心臓、落ち着け。
これはつり橋効果に過ぎないぞ。
と、自分に言い聞かせている間、それは動いた。
近くなる絶叫に無意識に私は虎杖の手を強く握っていた。

そして、一気に落下。
虎杖の絶叫と釘崎の絶叫が綺麗にユニゾンし、衝撃と共に水が全体にかかった。

「あっはっはっはっはっ!!!すっげえ濡れた!!!」
「めっちゃやばーい!!楽しーっ!!」
「……今日晴れててよかった」
「伏黒髪の毛ぺったんこじゃん!!あはははははっ!!!」

乗物から降りて、私たちは自分たちの状態に爆笑をしている。
爆笑しているのは田舎の育ちの二人だけだけど。



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