• テキストサイズ

【ブルーロック】蜂蜜のファーストラブ

第17章 独占欲





「……はっ、はぁ……は……」




───もう嫌。



息も切れて、涙も止まらなくて……

せっかくアレンジした髪だって……乱れて。



ふたりでお揃いの“お守り”だったのに───。






「っ……も、さいあく……ううっ……」


「どう、したんですか?何かあったんですか?」




また、蝶野くんを困らせてる。



“辛いよ、助けて。”



そう言えたら、どんなに楽か。






「……もしかして蜂楽と、何かあったんですか?」




やっぱり蝶野くんには、もうバレちゃってるか。


私が涙を流す理由なんて“蜂楽廻”以外に無いこと。





「ちょう、のっ、く…ぁたしっ…どうした、らっ…」


「落ち着いて、ください。」




落ち着きたくても、落ち着けないよ。





「ばち、らがぁっ…ばちら…ひっ、うぅ…」


「だから、落ち着いてくださいよ。先輩らしく、ないです。」




───ごめんね、いつもごめんね。


こんな私のこと……好きだったんだもんね。






“先輩、強くなりましたよね。蜂楽みたいに。”




サッカー部の試合の日に蝶野くん、言ってくれたよね。


蜂楽と同じフィールドに立てたような気がして、嬉しかった。


でも、やっぱり私まだ……弱いままみたいだよ。




自分からあなたのこと突き放しておいて……


酷い態度取って、蜂楽と付き合ってるってウソ通したくせに。




今あなたがここにいて安心した、なんて……


卑怯すぎて……情けなさすぎて……


誰にも言えないもん───。


/ 514ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp