第16章 day12 イレイザーヘッド 相澤消太
相澤side
校長に呼び出された後
街中へ出現したヴィランへの対応に向かって
ようやく現場は落ち着き
怪我をした民間人も全員保護された
「はぁ‥‥よりによってこんな日にこんなデカい事件起こしやがって‥」
身体が熱くて
心拍は上がる一方
疼いて仕方のない身体
雄英に残してきた先生の姿がチラついて
もう我慢の限界だった
「じゃあ、帰ります」
「イレイザーヘッド!助かりましたっ‥!何かお礼でも‥」
「いえ、お構いなく‥急ぎますので」
他のヒーロー達が現場へ残る中
足早に雄英へ帰るが
残して来た先生の姿が見当たらない
「あんな身体でどこ行った‥‥」
校内にも
寮の中にも
どこにもその姿はない
職員寮から生徒達の寮へもう一度向かうと
リビングのテレビがついていて
さっきまでの事件が大々的に取り上げられていた
「複数の負傷者を出したこの事件、先程病院に到着したとみられるヒーリングガールの懸命な治療が続いています」
病院の前にはヒーリングガールの姿を収めようと報道陣や野次馬が詰めかけている様子が映し出されている
「だいぶまずいな‥あんな状態でテレビなんか出たら‥」
勘のいい奴だったら気付いてしまうかもしれない
ヒーリングガールがかかっている個性の正体に
そんな事にでもなったら
何されるか
そんなことを考えていた時だった
外の方から短いクラクションの音が聞こえて玄関を出ると
見慣れたスポーツカーが止まっていた
「ベストジーニスト‥」
「イレイザーヘッド!ちょうど良いところに‥ヒーリングガールを頼めるか?」
颯爽と車から降りて来たベストジーニストに抱き抱えられたヒーリングガールが苦しそうに吐息を漏らしている
「あぁ、もちろん」
苦しそうに息の上がる身体をしっかりと抱き止めて
自室へと向かう
『相澤せんせっ‥ごめんなさい‥』
「何を謝る事がある‥それともジーニストにキスでもされたか?」
涙で潤んだ瞳が俺のことを見つめたまま
ふるふると小さく顔を横に振る
「じゃあ頑張ったご褒美をやらないとな‥‥たっぷり可愛がってやる」