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【WIND BREAKER】愛なんて知らなかった(R18)

第6章 ※恋愛のカタチ



眉を下げ、心配そうに俺の顔を覗き込む沙良ちゃん。

どこまでも優しい子だなぁ…

「……大丈夫だよ。」

俺は微笑みながら応えた。


「沙良ちゃんの事…大事に思ってる。
悪いようにしないから、安心して…」

『はい……』

身なりを整えながら後ろを向き、シャツを脱いで下着をつけている沙良ちゃんを、後ろから抱き締めた。

「沙良ちゃんが初めてエッチした男はさ…
沙良ちゃんの体の秘密…知ってるの?」

『………うん…知ってる…』

そう言うと、沙良ちゃんはゆっくりと前を向いた。



前を向いた沙良ちゃんの



左腕の赤い大きな痣が目に入り



一瞬目を見開くと沙良ちゃんと目が合った。



『…その人は…私のこの痣を受け入れてくれて、理解しようとしてくれた…私の事も好きだって言ってくれて…もう2度とそんな人現れないんじゃないか、って思ったし…
私もその時……その人としたいって思ったから…』

俺はそっと手を伸ばし、今度は前から沙良ちゃんを抱き締めた。

「そっか……」

妬けちゃうけど器の大きい奴なんだな…
沙良ちゃんがしたいと思う奴なんて、どんな奴なのか…


相手を想像しながらも、ふと1つの疑問が湧く。


「好きだって言われて…
付き合わなかったんだよね?フッたってこと…?」

『付き合ってほしいとかは…言われてなくて…』


疑問が確信めいたものに変わっていく。


「それってさ…沙良ちゃんとただ、ヤりたかっただけじゃないの?」

『っ…そんな事…』

「好きなら何でソイツは沙良ちゃんを自分のものにしたいって思わなかったのかな?傍にいたい、守りたい、って…」


"大事なら何としてでも傍に置いて、守らなきゃいけないんだよ………"


「…っ……」


『私もその人の気持ち…本当だったのかわからないって最初は思ったけど…とても優しい、いい人です。疑いたくない…』

強い眼差しで俺を見つめる沙良ちゃん。



なるほどね…色々繋がった。



「そうだね、沙良ちゃん。
…………梶の気持ちは本当だと思うよ…」

『…っ……何で…』


「何か…事情があるんだろうねぇ。」

snakesっていうのが関係してるかな。
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