• テキストサイズ

シリウスに導かれ【ハリーポッター❈救済】

第7章 穢れた血に壁の文字【秘密の部屋】


ハグリッドと話を終えた私は、夕食の時間が終わる前にと急いで城へと戻った。
大広間からは夕食のいい匂いがしてきて、少しスンッと鼻を鳴らしてから大広間に入ろうとした時である。

「Ms.フリート。少しよろしいですか?」
「マクゴナガル先生……?」

背後から聞きなれたマクゴナガル先生の声が聞こえ、振り返ると何時もの厳格そうな彼女がいた。

「何でしょうか、マクゴナガル先生」
「実は今夜、ロックハート先生が貴方に手伝いをして欲しいとのこと」
「……ロックハート先生が、私に」

嫌なファミリーネームを聞いた瞬間、私の機嫌は急降下していく。
それに気がついたのか、マクゴナガル先生はため息を吐き出しながら目を伏せる。
確かに教師の名前を聞いて機嫌が急降下するのは、失礼ではあるけれど許して欲しい。

私はロックハートが苦手。
性格も喋り方も存在自体が苦手だと言ってもいいほど。
マルフォイよりはマシだけれど。

「何故、私に……」
「貴方、前の授業のテストで空欄が多かったそうですね。貴方にしては珍しいですけれど」
「ええ、そうですね……。まさか、それで手伝いを!?私の他にもいたはずですよ!?」

私だけなんて理不尽にも程がある。
そう言わんばかりの表情をしていれば、マクゴナガル先生はまたため息を吐き出した。

「ロックハート先生は、貴方に大変ご興味がおありのようです」
「そんな……!なんで!!」
「貴方は自分では自覚は無いのでしょうが、貴方は『特別』とも呼べる旧家の血筋を持っています。その血や貴方の生い立ちに興味を持つ者は多いのです」

マクゴナガル先生の言葉に、私はさらに機嫌が急降下していった。

「貴方は嫌なのかもしれません。ですが、貴方はポッター同様にどうしても話題を集め、視線を集めてしまう存在なのです。それは自覚していなさい」
「…………はい」
「不服ではあると思いますが、興味を持たれ不躾な質問をされたとしても相手を殴ろうとはしてはいけませんよ」
「わかっています。手伝いは今夜でしたよね。何を手伝えばいいか言われてましたか?」

出来ればマシな手伝いであってほしい。
そう願っていれば、マクゴナガル先生は何とも言えない表情を浮かべた。

「ロックハート先生のファンレターの返事を書く作業の手伝いです」
「……はい!?!?」
/ 820ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp