第56章 返事 ✴︎
「でもその女子中学生とはそれっきりなんだろ?」
諸「まぁね。
でもその時貰ったチーズケーキをまた食べたくて
その子に作り方を教わったんだ。
俺が料理にハマったのはそれからだったかな。」
萩「料理好きの女子中学生なんてぜってー可愛いじゃん!
なぁ、諸伏ちゃん!その子可愛かったっしょ?」
諸「あ…うん…。まぁ…」
萩「ほーら、やっぱり〜!」
「萩原…話ズレてるぞ。」
萩「相変わらず降谷ちゃんは真面目だねぇ…
それでその子のどこが可愛かった?やっぱ顔?」
諸「顔っていうか…そうだな…
花がパッて咲いたみたいに笑う子だったよ。
ケーキのレシピを教えてもらう時に少し話しただけだけど、見た目の割に中身は大人っぽい感じがしたのが印象的だったかな…」
萩「今時の女子中学生は大人びてる子多いからな〜」
「ヒロはまたその子に会いたいんだよな?
名前はなんて言うんだ?」
諸「うーん…苗字は分からないけど
その子が持ってた透明の筆箱に名前が…
確か…"美緒"って書いてあったよ。
アルファベットだったから漢字は知らないけど。」
萩「美緒ちゃん…可愛い名前!!
諸伏ちゃん、その子に会えたら俺にも紹介してよ。」
松「!!おい萩!
2年前の話だからその女子中学生はまだ高校生だろうが!」
萩「んな堅いこと言うなって陣平ちゃん。
俺、年下の女の子も大好きだし?」
松「てめー馬鹿じゃねーのか!?」
「「……。」」
萩「まぁなんにせよ、
諸伏ちゃん、またその思い出の少女に会えるといいな?」
諸「うん…またいつか会えればいいと思ってるよ。」
「その美緒って子も
ヒロのこと覚えてくれてるといいな?」
諸「ゼロも美緒ちゃんに料理教えてもらうのはどう?」
「ふっ…考えとくよ。」
ーーー…