• テキストサイズ

《赤井夢》Happiness{R18}

第55章 再会




『なん…で………こんな…』


死体を発見した美緒さんはガタガタと震えており
呼吸を荒くしながら呆然としているようだった。



…無理もない、
間近で首吊り死体を見たんだ。


園子さんや蘭さんは見慣れていると思うが
美緒さんはこのような惨い場面を見るのは初めてなんだろう。



「大丈夫…。美緒さん、ゆっくり息をして。」

『ぅ……は…ぁ……っ、す、ばるさ…』



彼女の元にいち早く駆けつけた沖矢昴…

取り乱している美緒さんは
彼の胸に顔を埋めていて、優しく抱きしめられていた。



「落ち着いて…ほら、息を吸って…吐いて…」

『ふ…ぅ……はぁ…』

「そう…上手だ。」





彼女をあやしている沖矢昴を見ると
本当に美緒さんのことが大事なんだと伝わってきた。



…しかしそれと同時に
その役目が僕だったら…と、悔しい気持ちと共に嫉妬の感情が湧き上がった。


あんな風に美緒さんに頼りにされて
心の拠り所であるかのように見せつけられて…


あの男がうらやましくてたまらなくなった。



だが今の僕に出来ることは
美緒さんにこんな場面を見せた犯人を見つけ出すこと…


これ以上2人が寄り添っている姿を見たくないという思いを抱え
僕はコナン君と共に現場に向かって走り出した。



彼女をあんなに取り乱させて
見たこともないくらい青白い顔をさせた犯人…



絶対に許さない。









/ 762ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp