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《赤井夢》Happiness{R18}

第54章 放心








『んー…よく寝た〜…』



時計を見るとお昼を少し過ぎた時刻で
寝る前にベットの近くにいたはずの赤井さんはいなかった。



でもリビングの方から物音が聞こえたから
ベットを降り、寝室を出てリビングに通じる扉を開けると

赤井さんはソファーに座って
パソコンを真剣な表情で眺めており、仕事をしているようだった。



「起きたのか…気分はどうだ?」

『もう熱は引いたかな。
腹痛と腰痛はまだあるけど、だいぶマシになった!』



昴さんの顔のままの赤井さんは
ソファーから立ち上がり、こちらの方へと近づいてきて
私の額に手を当てて熱を確認していた。



「確かに熱はもうないようだな。」

『っ、うん…』



赤井さんの手が額に触れるだけで
胸の鼓動が早くなる…。



ドキドキしているのが赤井さんに伝わっているかもしれない…と思いながら目線を上にずらすと
私をジッと見つめている赤井さんと視線があった。



「美緒…」

『?…っ。』


名前を呼ばれてすぐに
赤井さんから優しいキスが降ってきて
ますます鼓動が早くなってしまった。



「…頼むからそんな上目遣いで見るな。
ブレーキが効かなくなる…」

『!?ご、ごめん…そんなつもりは…』

「分かってる。…俺は仕事してるからお前は体を休めろ。」



スッと私から離れた赤井さんは
再びソファーの方へと向かい始めて…

私は咄嗟に赤井さんの服を後ろから掴んだ。




「…どうした?」

『仕事の邪魔はしないから…一緒にいてもいい?』


体調が悪いからか、今日はすごく甘えたい気分で…
生理だから体を重ねることは出来ないけど、ただ赤井さんのそばにいたかった。


手を伸ばすと触れ合える距離にいたい気持ちを抑えられなかった…





「はぁ…」

『っ、やっぱりだめだよね…ごめん、変な事言って…』

「そうじゃない。
お前が可愛い事を言うから反応に困っただけだ。」


…言ってないよね?
でもそれは…そばにいていいって事…なのかな?



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