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《赤井夢》Happiness{R18}

第54章 放心


side 赤井



俺の作った粥を食べて満腹になった美緒は
すぐに目を閉じて眠ってしまった。

こいつの寝顔は何度も見ているのに
いつ見ても可愛く見えて仕方がない。




近くで寝顔を見ていると
まだ熱があるせいか頬がほんのり赤く…


『ん…』



…美緒が寝息を漏らしているのを聞いただけで
俺の中の欲が反応してしまった。





「病人に対して…何を考えているんだ俺は…」




正確にいえば病人ではないが…


…しかし今日この家に来た時からずっと思っていた事がある。




熱のせいで紅潮した頬、潤んだ瞳
口を半開きにして浅い呼吸を繰り返す姿…

さらには寝苦しくないように
寝巻きの1番上のボタンは外されていて
胸の谷間が見えそうで見えない際どい格好…



普段とは少し違う色気を感じる美緒の姿に
俺の心臓は分かりやすく大きな音を立てていた。



好きな女の色気を当てられて、
正気を保つのにどれだけ必死になっていたことか…


だがそんな俺の葛藤など知らずに
美緒は気持ちよさそうに眠っている。




「全く…生理が終わったら覚えておけよ…」



大きなため息を吐いた後
リビングに戻り食器を片付け、キャメルに電話をかけた。




「俺だ。
すまないが美緒の家にノートパソコンを持ってきてくれ。」



邪念を払うには仕事をするに限る。




数十分経つと
キャメルは言われた通りにノートパソコンや
必要な書類をいくつか持ってきてくれた。



その後は集中して仕事をこなし
何時間か没頭してパソコンの画面を眺めていると
リビングの扉が開き、顔色の良くなった美緒が姿を現した。









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