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《赤井夢》Happiness{R18}

第52章 親友 ✴︎




「美緒が女の顔に平手打ちをした後
あの子が言ってたらしいんです…

"虐めるなら私だけにして、紗栄子を虐めるな!
自分がやられるのは別に構わないけど
私の大事な親友に手を出すのは絶対に許さない!"

って…。
そう言ってたのを聞いた時、私本当に嬉しくて
もうめちゃくちゃ泣きましたよ〜。」



あの馬鹿…
お前が虐められるのだって良くないだろう…



だがその話からあいつの優しさが嫌と言うほど分かり
心の底から美緒への愛しさが込み上げて来た。



「普段穏やかな美緒が怒鳴るところなんて初めて見て…
この子とはずーっと親友でいたいなって思いました。
今の話で分かってもらえたでしょうけど
美緒は自分を犠牲にしてでも誰かを助けようとする子です。
だからあの子に何かあった時は絶対に助けてあげて欲しいんです。」



彼女はそう言うと、初対面の俺に頭を下げてきて
美緒を大切に思う彼女の気持ちが伝わってきた。



「紗栄子さん、頭を上げて下さい。
…先程も言いましたが、僕は美緒さんの事をとても大切に思っていますので、何かあった時は必ず守るとあなたに誓います。
なので僕達を見守って頂けると嬉しいです。」



キッパリとそう言い切ると彼女はとても優しい表情で笑っていて、安心しているように見えた。



美緒は…いい友人を持っているな…。





「昴さんが美緒の恋人で良かったです。
でもあの子馬鹿なところあるから大変じゃないですか?
それに美緒を怒らせると
痛い目に遭う事もあるかもしれませんよ?」


「はははっ、確かに大変な時もありますけど
そんなところも可愛くて仕方がないんですよ。」

「おー!昴さんって大人!!
美緒はいい人と出逢えて幸せなんだろうな〜。」



それはこちらの台詞だ。


優しくて、可愛くて、友達思いの馬鹿な女…

俺はそんな美緒に出逢えて、本当に幸せだからな。












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