第50章 同行
そして阿笠さんが鑑識さんを連れて来るのと同時に
目暮警部さんも離れの玄関から出て来て
犯人とトリックが分かった事を伝えていた。
目「本当に分かったのかね?阿笠さん…」
阿「あ、いや…分かったのはこの2人というか…」
「えぇ、分かりましたよ。
仙波さんがこの離れに凶器となる鈍器を持ち込んだ方法がね。」
それを聞いた仙波さんは激しく反論し始めて
自分はボディーチェックをされ
鈍器など持っていなかった事を訴えていた。
コ「でもビニール袋に入った小さな人形と
その人形のシリーズが載ってる小さなカタログは持ってたんだよね?」
「そ、それがどうしたんだよ…」
コ「それってガチャガチャのおもちゃでしょ?
どうしておもちゃが入ってたプラスチックの丸いカプセルは持ってなかったの?」
「!!あ、あぁ…あれは…
邪魔だったからどっかに捨てちまったよ。」
仙波さんがそう答えたタイミングで
高木刑事が江戸川くんに頼まれた物を買って戻って来た。
高「君に言われた通りに買って来たよ。
ガチャガチャのカプセルと蜂蜜と
カラーボールと大きなビー玉…
でも本当にこんな物を犯人は使ったのかい?」
コ「うん!まずはカプセルを開けてー…
カプセルの繋ぎ目に貼ってあったテープで
カプセルに空いてる小さい穴を塞いでっと…。
んで、カプセルの中にビー玉を入れてその上から蜂蜜を垂らし
カプセルをはめ直したら……はい!出来上がり!」
『で、出来上がりって…江戸川くん、どういう事…?』
コ「まぁ見てて。高木刑事、今度はこのカプセルと
買って来たカラーボールを屋根に載るように投げてくれない?」
何をしようとしてるのか分からなかったけど
高木刑事は言われた通りにその二つを屋根に投げた。
カラーボールの方はすぐ地面に落ちて来たんだけど
肝心のカプセルの方は落ちてこなかった。
コ「じゃあ高木刑事には外で見張ってもらってて
僕達は離れの中に入ってみよっか!」
江戸川くんの言葉を聞き
昴さんは離れの玄関の引き戸を開け、全員で中に入った。