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《赤井夢》Happiness{R18}

第50章 同行




「すみませんが
遺体を発見された時の事を再現して頂けませんか?」

「はぁ?まぁ、別にいいけどよ…」



昴さんの申し立てに了承したその男性は
離れの玄関でまずボディチェックを受けたところから始まり、引き戸を開けて離れの中に入ったと言っていた。


みんながその男性に続いて中に入ろうとしたので
私もついて行こうと思ったんだけど…



「あ、美緒さんはここで待ってて下さいね。」

『え…?』

「現場にはまだ遺体が残ってますから…
あなたにそんなものは見せたくないので。」



…確かに遺体なんて見たくない。


死因は撲殺って聞いたし
きっと血だらけだろうから想像すらしたくない…。



『わかりました…ここで待ってます。』



私の返事を聞いた昴さんはフッと笑って
再び離れの中に入って行った。




そして少し経つと警察の人が担架に遺体を乗せて
離れの入り口から出て来て、私の横を通り過ぎた時…




『……?』




あれ、なんか今…甘い匂いがしたような……



不思議に思いながら遺体が運ばれて行くのを眺めていると
玄関から昴さん達が戻って来た。


 

「美緒さん?何を見てるんですか?」

『なんか…遺体から甘い匂いがしたような気がして…
どこかで嗅いだ事があるような…』

コ「若山先生って鼻が利くんだね。
目暮警部の話だと、遺体の傷口に蜂蜜が付着していたらしいよ。」



蜂蜜…?なんで?

遺体があったのってお風呂場だったよね…?
そんなところでおやつか何か食べてた…とか?





阿「しかし不思議な事件じゃのォ。
被害者はハサミを握ったまま殺されて
傷口には蜂蜜がついていて
その上、現場の水道の蛇口が開いていて水が出しっぱなしだったというじゃないか。」


『それにあの仙波さんって人、
凶器は持っていなかったですよね?
この離れの窓には鉄格子がはまってますし
犯人はどうやって侵入したんでしょうか…』


「いや、犯人は…その仙波さんだ。」


「『…。えぇ…!?!?』」




昴さんの言葉に阿笠さんと同時に驚いていると
江戸川くんも仙波さんが犯人だと思っているようで…


殺害方法まては分かったらしいけど
肝心の凶器の行方が分からないみたいだった。









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