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《赤井夢》Happiness{R18}

第43章 謝意




「アメリカに一時帰国するのは
ダニエルとソフィアの裁判に立ち会う為だ。
それに組織の幹部の1人をアメリカで見かけたと言う情報を聞いたから確認してくる。」


『組織って……日本で活動しているんじゃないですか?』


「奴らは世界中で活動してる。
だからすでにアメリカにはいない可能性の方が高いがな。」


世界中って……そんなに大きな組織だったの!?
漫画の作者さんはなんてスケールの大きい話を書いているんだろう…



『そういえば……
ソフィアさんとダニエルさんは元気なんですか?』

「ああ。すべて自供してくれているし
刑は軽くなるかもしれないな。」

『っ、良かったぁ…』


ソフィアさんとは少しの期間一緒に仕事したけど
本当に子供達と毎日楽しそうに過ごしてたから…

とても演技とは思えなかったし、根は絶対いい人なんだろう。






「そんなことより…」

『?……っ!!』




赤井さんが何か言おうとしているのを待っていると
私の背中に手を回して、グッと距離を近づけてきた。




 
『あ、あの…』

「お前はまた俺の気持ちを疑っただろう。
飽きたとか嘘つきだとか…
そんなに俺の事が信用できないのか?」


…ですよね、やっぱり怒ってますよね!


いくら私が灰原さんに言われた事で不安になってたからって
それは私の気持ちの問題で赤井さんは何も悪くないのに…



怒るのは当然だ。





『し、信用していないわけじゃないんです…
ちゃんと話を聞こうとしなかった私が悪いのも分かってます…
……ごめんなさい。』


顔を見ながら素直に謝ると、
赤井さんの顔は少し困っているように見えた。




「お前が馬鹿なのは知っているが
先程のように奇抜な考えをする美緒のことを
可愛いと思ってしまう俺も……なかなか重症だな。」


『!!』



か、かわいいって……


私の変な勘違いすらそんな風に思ってくれるの…?



赤井さんに言われた言葉が頭の中をグルグル回っていて
口元がニヤけてきてしまった。






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