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《降谷夢》bonheur {R15}

第73章 隻眼


side 降谷




コナンくんからメールで問い合わせがあった為
ポアロの仕事中だが、僕は外に出て
店の前の掃除をしながら、彼に電話をかけた。





「…メールにしてもらっていい?」

「近くに会話を聞かれたくない人でもいるのかい?」

「まぁ…それもあるけど…」





歯切れの悪い言い方で、すぐに察しがつき
盗聴されているのかを尋ねると、本当にそうだったようだ。





「じゃあ、君はそのまま黙って聞いて、」




コナンくんから聞かれたのは
殺害された鮫谷警部が調べていた事件。

8年前の銃砲店強盗傷害事件の犯人…
鷲頭隆に司法取引を行ったこと、
そのお陰でもう1人の犯人である御厨を逮捕出来たこと。



彼が今聞きたかったことを端的に説明すると
お礼を伝えられた。





「でも驚いたよ、まさか君が長野にいるなんて…」

「ちょっと、色々あってね。
じゃあ、また何かあったら連絡する。」

『コナンくーん、どこ〜?』


「っ、え…」





彼が電話を切ろうとした時に聞こえて来たのは
聞き間違えるはずがない…


美緒の声だ…。






「ちょ、ちょっと待ってコナンくん!
今の声ってまさか……ッ、…切れてる……」




声をかけるタイミングが遅かったようで
すでに電話は切られてしまっていた。





「…どうして……美緒も長野にいるんだ…」





彼女からは特に連絡も無く、何も聞かされていない…。


…だが、今回の事件には公安も関わっている。



そう考えると、おおよその見当がつき
心配な気持ちが膨れ上がってきていると
僕のスマホが振動し、画面を見ると、非通知…と表示されていた。






「…降谷さん、あの…」

「風見……お前、江戸川コナンに盗聴器を仕掛けたな?」

「っ、ど、どうしてそれを…」




…簡単な理屈だ。





コナンくんと電話を切った後
すぐに風見からの電話…

僕に何か言いたいのではないか、と
口調からも察しがつく。



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