第14章 ♪龍地洞ってどんなとこ?
焦ったのが悪かったんだろうな、多分…。
「ふぎゃっ!」
締めるどころか、逆に一気に全開になっちゃった。
どどどどうしよう!!
「…何をしとるんだ、お前さん?」
「それは…だから…!も〜!五行封印解いてくださいよぉ〜!これじゃ、ものの数分でチャクラ切れ起こしますからぁ〜!」
初めて全開にしたけど、こんな一気に流れ出るものなんだね…!
凄い勢いでメーターが目減りしてく感じがする〜…!
「…何をしとるのか知らんが、やるわけなかろう。…!っと。」
「うおっ…!」
まだ狙ってきとるし…!
どうしようどうすれば…!?
もう既に1/3は減った気がする…!
自来也様と大蛇丸の力は互角。
でも、自来也様は周りの環境やら私やらに気遣ってる上での互角だ。
大蛇丸は周りの事なんかお構いなしだし、隙あらば、といった感じで大蛇丸自身は勿論、子飼いの蛇を多数向けられている。
私の逃げる隙は皆無に等しい。
「巻き込まれたくなきゃあ、じっとしとれのぅ。」
「うぐっ…。」
読まれてるし〜…。
「ふふふ、そう上手くいくかしら?」
「……!」
多方向からの攻撃だ!
大口開けた蛇が迫る最中、
「ぐっ…!」
自来也様が死角を狙われ、影分身が解けた。
「うわっ…!」
絶えず動き回っていたガマ吉の頭の上で、チャクラコントロールが出来ない私は全く踏ん張れなかった。
しかも、運悪く飛び上がったもんだから、簡単に空高くまで飛ばされた。
周囲は木々が少なく、岩石地帯と言ってもいい。
ロープは使えず、風呂敷もない。
忍術も瞬間移動も使えない。
チャクラ自体も残り僅か。
重力に逆らえず、飛ばされた身体は落下を始める。
せめてもと、体を捻って空中でバランスを取ると、下には大小様々な蛇が大口開けて待ち構えている。
何より、高い。
生身で激突して無事に済むとはとても思えない。