第14章 ♪龍地洞ってどんなとこ?
「お前を招いた覚えはないがのぅ…。」
唸るように呟かれた言葉からは怒りが乗せられていて、見上げると、自来也様は見たことないような怖い顔をしていた。
大蛇丸はそれを見てニヤリと嗤う。
それと同時に二人を中心に一触即発の空気が殺気とともに広がった。
「ぎゃっ…!」
ちょっ…!何の前動作もなく…!
「……!?」
おおおお落ちる落ちる落ちる!!
「いやああああぁぁぁぁ!!!」
「喧しいのぅ。」
他人事みたいにぃいぃ!!
生身で落ちてみてから言ってよね!!
ドスン!!と巨体が着地したと同時に踏ん張りが利かない身体は簡単に投げ出されてしまう。
けど、首根っこを掴まれてるからぶらぶらしながらもなんとか留まってられた。
それを狙ってたのか、大蛇丸が仕掛けてきた。
「こいつは渡さんぞ。」
「ふん、あなたに指図される謂れはないわ。」
ボフンと音がして、いつの間にか自来也様が二人に増える。
今、見切れんかった。
「やばい…腕が鈍ってる…。」
気づいた瞬間、ぞぞぞっと悪寒が迫り上がる。
こうなってやっと死を間近に感じた。
ここ最近、写輪眼に頼りすぎてたんだ。
即死の文字が頭を掠めると同時にイタチの顔が浮かんだ。
今、私の命はイタチの命とリンクしたままだ。
まずい。バルブを封印しなきゃ。
ただ、一度封印すると再開するまで時間がかかる。
でも、リスクを考えたらリターンを気にしてはいられない。
「しかたない。」
私は、左手の呪印に手を当てる。
「ん…?」
出来ないぞ…?
あれ…!?五行封印のせい…!?
「うそ…!?」
わあぁ〜ん!!
どうしたらいいのぉ〜!!
このまま、巻き込まれて死亡なんて洒落にならんて〜!!