第14章 ♪龍地洞ってどんなとこ?
「う〜ん、いないねぇ…。」
気配はするけど姿は見えず。
写輪眼でも探知しきれない、上手い隠れ方。
かなり、探し回ってるんだけどね。
「ねぇ、帰ろうよ。」
「飽きちゃった。」
双子が段々と駄々をこね始める。
気持ちは分かるんだけど、ここまで来たからには粘りたいのよ。
私は一度足を止めて振り返る。
「先に帰ってる?まだまだかかるし。完全に外へ出ると敵に見つかるから、門の前辺りで待っててもらうことになるけど。」
そう言ったら、二人ともムッとしてしまう。
「「…一緒に行く。」」
うーん…困ったねぇ。
…ん?
「うわっ!!」
ガンン!!!
突然の打撃による衝撃。
地面は抉れ、それによって岩の破片が鋭利に飛び散る。
「ガハハ!!のこのこ生贄に来るたぁ、物好きもいたもんだ!!」
ガガン!!!
薙ぎ払いながらの打撃。
どうやら、どデカい尻尾を振り回してる模様。
想像より数倍は大きい。
見えない分、攻撃の軌道が分からないから、タチ悪い。
デカい岩が所々にいっぱいあるから隠れ蓑には困らないんだろうな。
それでもあの山みたいな体を隠せるのは凄いと思うけど。
ガガン!!
ドシン!!!
「出てこい!生贄ども!」
そんな事言われて出ていける訳がない。
ドシン!!!
「うわっ…!」
「「……っ!!」」
ドカン!!
的中率が半端ない攻撃の数々。
相手からしたら、虫か鼠みたいな大きさだろうに。
確実に潰しに来てる。