第29章 ◆ 助けたい君 ◆ 夢主視点 ◆ ④ ◆

その途中少し離れた所で立ち止まった






「嚇母いる？」

嚇母）“なに？”






呼べば出て来てくれる優しい子






「疲れてるのにごめんね⋯やっぱりほっとけなくて⋯」

嚇母）“⋯⋯”

「まず、ありがとう。ロー達の所に行ってくれて」

嚇母）“まぁ、楽しかったからいいよ”

「あと、頼みがあるんだけど⋯」

嚇母）“やっぱりね。そう言うと思ったよ⋯ほっとけないもんね”

「⋯うん⋯」

嚇母）“大丈夫だよ。少しだけなら連れて来てる”

「ほんと？」

嚇母）“うん。もう長にも話してるから⋯大丈夫。また逢えるよ”

「⋯⋯」









嚇母の言葉に安心して
少し泣きそうになった














ウタちゃんの魂の１部を少しだけ連れて来た







最後に手を繋いだ時に









ウタちゃんの魂を元に新しい家族を作ろうと思って







そして私の口寄せにして世界を一緒に見て回るの











嚇母）“今は君の中にいる。今度夢で会わせてあげる”

「ありがとう⋯嚇母」

嚇母）“⋯⋯”










嚇母にお礼を言えば嚇母は優しい笑顔で消えた










私は胸元に手を当て
もう一度嚇母にお礼を言って
顔を上げてみんなの元に向かった