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【名探偵コナン】sangría

第31章 緋色の



「は?……み、宮野ですけど、それが何か?
も、もしかして母と何か関係があるんですか?
で、でも、母は7年前に亡くなっていて…」

「その弟、君の叔父が深く繋がっているんだよ」

「えぇ!?いや、でも叔父も悪い人では無かったと思います。
小さい頃に1度しか会ったことありませんけど、母からもよく話を聞いていましたし」

「そこに関しては何とも言えんな。
だが正直、君が宮野の家系と繋がっていること自体は大した問題では無い」

「では、私の何がそんなに危険なんでしょうか?」

「驚く程に似ているんだよ」

「誰に?」

「……宮野氏の娘、宮野明美だ」


それはつまり、私の従姉妹という事?
生憎、私は従姉妹に会ったことがない。いるらしいという話は母さんから聞いていたが。

だから、似ていると言われたところで正直ピンと来ない。


「その、宮野明美さんと似ていると何が問題なんです?」

「宮野明美は、既に死んでいる」

「は?え、な、何で…?」

「悪いが詳しいことは言えない」


死んでいる…。
赤井さんの言い方から考えて、恐らくは殺されてしまったのだろう。その相手が『組織』なのか?
赤井さん然り宮野明美さん然り、人を殺すことを一切厭わない集団というわけか。


「実はさん、見られちゃまずい奴にその姿を見られちゃったんだ」

「それが『組織』の人物なのね」

「うん。それも、結構危ない奴なんだよ」


首を突っ込んでいる間に自らを危険に晒していたんだな私は。



「君の置かれている状況は大体分かっただろう。
それを踏まえて、君にはこれから話す3つの条件を飲んでもらう」

「条件、ですか?」

「1つ目は、今日この場で知ったこと全て降谷くんには秘密にするという事。
2つ目は、降谷くんには今後一切関わらないという事。
3つ目は、君を我々FBIの保護下に置くという事」

「……バカですか?」


条件反射で宜しくない言葉が出てきてしまった。
だが、どれだけ赤井さんの言葉を噛み砕いても「ふざけんじゃねぇ」という感想しか出てこない。
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