第72章 ★ 前夜祭 ★ ロー視点 ★ ② ★
あの時もこの広い甲板だったな
俺はそんな事を思いながら立ち上がった
猫はいなくなったから今ここにいるのは俺とアヤだけ
邪魔するやつはいない
アヤが猫の方に向けていた視線を俺に戻して
顔を引き攣らせた
ロー)「…お仕置だな」
「いやなんで!ほっぺを引っ張っただけじゃん!先にしてきたのそっちじゃん!」
ロー)「…更にお仕置だ」
「待って待って!それ絶対良くないお仕置だ!駄目!やだ!」
ロー)「うるせぇ。お前に拒否権はない」
「おかしいでしょ!ローが…」
アヤは逃げるように体を動かすが
俺は手を引っ張ってアヤを引き寄せる
アヤは足で踏ん張ったりしていた
アヤの必死な抵抗に笑みがこぼれる
俺は部屋までアヤを連れて飛びベットに押し倒した
「いやいや!待って!」
俺が覆い被さるようにアヤに近付けば
アヤは片手で俺の体を押して
もう片手で体を起こして逃げようとする
ロー)「黙ってろ」
「ならローも落ち着いて。ちょっと話し合おう」
アヤは俺の体を押すも大した障害にならない