第72章 ★ 前夜祭 ★ ロー視点 ★ ② ★
「も、もー!なんで笑うの!」
顔を赤くしながら俺に向かって叫ぶアヤ
俺はアヤに視線を向けた
ロー)「見て欲しいんだろ?見てやるよ」
「…むー」
笑いながら言う俺に頬を膨らませてむくれるアヤ
俺はさっきアヤがやったみたいに右手を上げて
アヤを呼べばアヤは顔を顰めながら近づいて来た
俺の前で足を止め俺は笑いながらアヤの頭に右手を乗せた
ロー)「見たい見たい…これでいいか?」
「むー」
俺の言葉に腕を組んで更に頬を膨らませて睨まれる
ロー)「…」
「いひゃい!」
その膨れる頬を見ていたら引っ張りたくなった
アヤの抵抗に笑いが出てくる
ロー)「よく伸びるな」
「はにゃししぇよ!」
俺は満足して手を離して
アヤの腕を掴んで引き寄せ抱き締めた
笑みを隠すように
アヤは俺の腕の中で体を動かして頬を摩っていた
「むー。ほっぺが痛い」
ロー)「引っ張って欲しそうにしてたお前が悪い」
「してないもん!」
アヤは俺の体を押して離れようとしたから離れてやった