第95章 ★ 出発・再会 ★ 夢主視点 ★ ① ★
「質問に答えてくれない?…お前は誰だ?」
?)「私は答えない…我が主様より、お前に伝言だ」
「…」
?)「もうすぐ会える…我が主様はお前を見つけたそうだ」
「ならその主様とやらに…私からの言付けを」
?)「…」
「死ね…それだけだ。じゃあな」
私は敵の横に刺さった槍を抜いて敵に背を向けて嚇母の元に向かった
?)「ふざけるな!貴様は…何故我が主様は…貴様ごときに…」
私の後ろではまだ何か叫んでいて
我慢出来なかった
…うるさい…
持っていた薙刀で力いっぱい体を回して振り返った
?)「ひっ…っく!」
振り返った時に飛んだ斬撃は
敵の頭の上を通り越し後ろの山にも斬れ目をいれていた
思ったより斬れてた
「…おい…それ以上喋るな…虫唾が走る」
?)「…」
「次は首を刎ねる…気が変わらないうちにさっさと消えろ」
私は自分でも驚くぐらい…
こんな、低い声は久しぶりだった
薙刀の刃先を向けて言えば悔しそうな顔をして消えた
小さく息を吐いて落ち着かせた
ついやってしまった
ロー達がいなくて良かった
そんな事を思いながら
嚇母の元に向かえば嚇母に預けた帽子を差し出されて被せられた
嚇母)“…アヤ…大丈夫?”
「ん?大丈夫だよ」
嚇母)“さっきの敵の事…聞いていい?”
「ん?あぁ、あれか…別に聞いても…いい事な…」
嚇母)“君が独りで考え込まなければそれでいい…話して楽になるなら…聞かせてよ”
私の言葉を遮ってそう言われた
嚇母の顔を見れば心配そうな目で私を見てて
私はその目が…何故か…少しだけ…