第93章 ★ タトゥー ★ 夢主視点 ★ ① ★
私はまたローの胸元に頭を預けて
ローが寝るなら寝ようかと思った…けど
「…本当に寝るの?」
ロー)「お前は寝ろ」
「貴方は?」
ロー)「さっさと寝ろ」
「目が覚めたんだけど」
ロー)「…」
「ローは寝れるの?」
ロー)「お前に変な起こされ方されたからな…変に目が覚めた」
「ローだってたまに私にするじゃん」
ロー)「…」
「ってか私のズボンは?私いつ脱いだの?」
ロー)「…知らねぇ」
「本当に?」
ロー)「…」
正直こんなに話していたら寝れるもんも寝れないんだけどね
何故かこの時
私の頭に昔読んだ本の一節が出て来た
イチャパラじゃないよ
うる覚えだが…ローを見ていたら…
「…なんだったかな…なんの本だったかな…」
ロー)「は?」
「虎の宝」
ロー)「…」
「昔に読んだ本にね、書いてあった一節…虎ってね、宝を見つけたらそれを大事に懐に抱え込むんだけど…こぼれ落ちても…自分の手から離れても…宝は宝…離れてても大事にするって言葉を思い出したんだけど」
ロー)「…」
「でも考えたらそんなの虎だけじゃないね…私、何が言いたいんだろう…わす…」
ロー)「俺は…」
「ん?」
ローが私の言葉を遮って言葉を続けた