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☆姫の想い、彼の心☆ <イケメン戦国>

第34章 呪いの器(三成君)


「家康……頭が痛いの…それに、気持ち悪い…」

家康「吐く?」

「まだそこまでじゃない…」

家康「わかった。脈をはかってるから気を楽にして。
 ここには三成も俺も居るから安心していい」

「ん……」


三成君と家康に任せきりにして身を委ねた。


(生理が終わったばかりだから貧血かな。
 貧血で激しい頭痛って聞いたことないな…)


家康にしみついた薬草の匂いを嗅ぐと少しだけ気分が良かった。


秀吉「このあと舞を運び出すっ。道をあけておけ」

光秀「舞付きの女中はどこだ。今すぐここに」

女中「は、はい、私めにございます!」


秀吉さんの命令で廊下に詰めていた人達が移動をはじめ、光秀さんは倒れる前の私の様子や食事の内容を聴き取りしている。


三成「ここまで酷くなるまで気づかず申し訳ありません、舞様」

「そんなことないよ。一番に気づいてくれたじゃない。
 自己管理が足りなかった…かな」


頭痛薬をもらって飲んでいたけど、こんなに痛むようじゃ効いていないかもしれない。


家康「脈が安定しないな…。
 三成、ここは病人には空気が悪くて騒がしい。部屋に連れて行ってあげて。
 俺は自分の部屋に寄って薬一式を持っていくから」

三成「はいっ…!」


家康の気配がなくなるとすぐに違う人物がやってきた。

額に温かな手が乗り発熱を確かめている風を装って、その人物は私の耳元で囁いた。


政宗「ややの可能性はないのか?」


三成君はハッと息を飲んだけど私は即座に否定した。


「先週、きた…」


それだけ言えば十分だった。


政宗「なら原因がわかるまではお前の食事は俺が管理してやる。
 まずは診察が先だな。三成、俺も付き添う」

三成「ありがとうございます。
 さぁ舞様、行きましょう」

「ん…」

家臣1「舞様がお倒れになったぞ」

家臣2「大丈夫なのか?」

家臣3「もしやご病気では…」


(こんな大勢の前で…心配かけちゃう、な……)


ざわめきが次第にザー…というノイズ音に変わり、私は意識を失った。


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