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☆姫の想い、彼の心☆ <イケメン戦国>

第34章 呪いの器(三成君)


すぐ顔に出てしまう性格だから『どうしたのですか?』と聞かれるはずで、


どうしたか


そんな風に聞かれたら、嫉妬、恨み、絶望、虚無といったたくさんの感情を整理できないままぶつけてしまいそうだった。


「明日からどんな顔で会えばいいの」


浮気されたと思えば会いたくない気持ちが先に立つ。しかし明日は生憎全員召集の軍議があり、もれなく私も出席を言い渡されている。

そういう時の私の席は座席指定しなくても三成君の隣だ。


「はぁ…」


雨が地面を激しく打って、傘を打つ音がバチバチとうるさい。雑音に苛立ち俯くと、着物の膝下まで泥が跳ねあがっていた。

頭の中は三成君と姫様のことでいっぱいで泥ハネが気にならないくらいショックだ。


?「あんた、なんて顔して歩いてんの?」


え、と顔を上げれば、家臣を数人引きつれた家康様が立っていた。


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