第20章 心配症
そんな私の言葉に、悟がこちらへと振り返ったのが分かる。
「何でそっち向いてるの?」
「恥ずかしい」
「平気だから、こっち見てよ」
「平気じゃない…よ」
まるで体操座りをするようにして、まるまっている私を、悟が横から覗き込んでくる。
「えーこれじゃあ一緒に入る意味ないじゃん、僕の不安消してくれるんじゃなかったの?」
悟の不満げな言葉に、私は隣にいる悟をチラッと見つめると。悟は「じゃあ、これなら良い?」といって私を背後から抱きしめた。
脚を伸ばしてゆったりとお湯に浸かる悟に背を預けるようにして脚の間に座らされた私を、悟が背後から抱きしめる。
背中と腹部には悟の腕が直接肌に当たっていて、思わずピクリと反応してしまう。
「あーこれ、最高に癒される。疲れも吹っ飛ぶね〜」
私の背後から悟の優しい声が聞こえてきて、少しだけ緊張がほぐれていく気がする。
「…うん、そうだね。恥ずかしいけど…」
「リンは恥ずかしがり屋だね〜でも僕のために一緒に入ってくれてありがと」
首元へと顔を埋めた悟は、そのまま私の首筋へとキスを落とすと「リンの肌柔らかくて気持ち良いね」と耳元で呟いた。
その声があまりに色っぽくて、くすぐったくて「ふぁっ」と私の口からは変な声が漏れてしまい、恥ずかしさのあまり慌てて身をよじれば今度は悟が「ちょっとリンちゃん…あんまり動かないで」と恥ずかしそうに言ってくる。
「え?」
「あんまりそこで動かれると、反応しちゃうから…僕の息子」
後ろをバッと振り向けば、その勢いで私のおしりあたりにぶつかる悟の大きくなったソレ。そして
悟は照れたように「あははっ」と笑うと、思わず私の顔も赤くなった。