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【呪術廻戦】抱きしめてそばにいて

第20章 心配症




「硝子!!リンは平気なんだよな!?」



…悟の…声…?



「落ち着け五条、さっきから何度も言ってるが少し出血が多くて貧血状態になってるだけだ。傷も塞いだ」



「いやどう考えても平気じゃないでしょ!血ダラダラだったよ!?それなのに男前に袖口で拭いてたのか見てよこれ!この服!血だらけだよッ」



「まぁリンは見かけによらずそういうことろあるからな…とりあえずじき目を覚ますから黙って待ってろ。さっきからうるさくてしょうがない」




何だか硝子の呆れた声も聞こえる…




「うるさいって酷くない!?硝子は心配じゃないの?僕は今にも心配で死にそうなんですけど!!」




うぅ…悟の…大きな声が…頭に響く…




「さと…る…うるさ…い」




うっすらと目を開き、その眩しさに瞳を細めると。目の前には私の顔を不安気に覗き込んでいた悟が視界に入った。




「リンッ‼︎」




今にも泣きそうな声を出す悟。




「…悟…どうして?」



「リンが怪我したって硝子から聞いて、速攻飛んで来たんだよ!」



「…任務…は?」



「そんなの紫で一撃で終わらせてきたよ!それより身体は!?平気?」



「うん、大丈夫…」ゆっくりと身体を起こすと、もう額の傷は硝子が治してくれたのか塞がっている。まだ少しクラクラはするけど問題なさそうだ。




「リンまだ無理するな、休んでて良い」



「硝子、ありがとう…でももうほとんど平気そう」




ベットの横へとしゃがみ込む悟の隣に立っている硝子を見上げると、その表情は困ったように私を見つめる。




「お前がこんな怪我するなんて珍しいな」



「ちょっと視界が悪くて瓦礫避けきれなかったんだよね…情けない…」



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