The best happy ending【東リべ/三ツ谷】
第2章 東京卍會
けーすけ君こと、場地圭介。
俺の幼馴染的存在でもあり、エマの幼馴染でもある彼とのまさかの再会。
思わず指さして驚いてしまった。
「にしても、ホント……久しぶりだな」
「うん。最後に会ったの確か、俺が小6の時だし…けーすけ君急に連絡取れなくなったし」
小学校6年生の時が最後に会った時。
それまでずっと連絡は取り合っていたが、真一郎君が亡くなってから突然けーすけ君からの連絡がパタリと止んだ。
それに電話をかけても繋がらなかった。
「……悪ぃな。電話壊しちまったんだよ」
「ふーん。まぁ、にしても大分変わったなぁ、けーすけ君」
最後に会った時、けーすけ君の髪型は短かった。
それに子供っぽいやんちゃな顔をしていたのに、今はロングの少し癖のある髪の毛に大人の顔つき。
2年にはなってないと思うが、あの短期間でかなり変わったものだなと驚いてしまう。
するとけーすけ君は八重歯を見せながら笑っていた。
「そうか?お前もなんか顔立ちっつーか…変わった」
「自分ではそう思わないけど……。まさか東卍にいるとは思わなかった」
でも居てもおかしくはないか。
エマの幼馴染なら、多分佐野先輩とも幼馴染だろうから東京卍會居てもおかしくはない。
「んだよ、それ。つーかお前、なんでここにいんだよ」
「え?ああ…三ツ谷先輩に連れてきてもらった」
「あ?」
「イズミっちとあと一人、東京卍會に入れようと思ってさー。にしても場地とも知り合いか」
「ああ"!?和泉を東京卍會に入れるぅ!?」
佐野先輩が俺と武道を東京卍會に入れると、そうけーすけ君に言った瞬間彼の表情が変わる。
眉間に皺は寄っているし、何処か不満げな表情であり佐野先輩を見ていた。
「お前、和泉が…」
「知ってるよ。知ってて入って欲しいって、今口説いてんの♡」
「……和泉、お前厄介な奴に好かれたな」
「ああ、それは俺も思う」
「厄介ってなんなの!?」
呆れた表情のけーすけ君の言葉を肯定すれば、佐野先輩が不満げにそう叫ぶ。
でも実際にホント厄介な奴に好かれたというか…気に入られたはとは思っている。
だって佐野先輩って、魂胆というか本音がよく分からないから苦手である。
何を企んでいるのかとか下心という物が一切見えないのだから、厄介ではあるのだ。