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The best happy ending【東リべ/三ツ谷】

第5章 聖夜決戦


三ツ谷と八戒が大寿をヤる為、時間稼ぎをしている千冬と武道の体力は底を尽きそうになっていた。
それに比べて、青宗と九井は平然とした表情。


「うらあああ!」

「あああ!」


そんな2人を見ながら和泉は唇を噛み締める。

青宗も九井もただならぬ男たちだ。
既にボロボロと千冬や武道では敵う相手ではない。


(私が、動くべきなんだ……いくらなんと言われても、見ているだけなんて歯痒くて無理だ)


柚葉の傍にいた和泉はゆっくりと立ち上がる。


(和泉?やばい、和泉が動こうとしてる……!)


それを見た武道は目を見開く。
和泉が動く前になんとかしなければと、焦りながら九井に抱き着くように動きを止めさせる。


「ああああ!」

「オイオイ。そうやってずっと引っ付いてるつもりか?」

(オレは押さえつけてるのがやっとだし、千冬は元々ボロボロ。和泉には戦わせたくねぇし……!)


綺麗な格好をしているのだ。
やっと女の子の格好を出来て、綺麗な姿をして、本来なら三ツ谷と過ごしているはずの和泉。


(それを邪魔しちまった!せめて、和泉の誕生日を血みどろにさせたくねぇ……痛い思いをさせたくねぇ!!)


必死に九井にしがみついていた武道は、三ツ谷と八戒へと叫んだ。


「三ツ谷君!八戒!!あんま長くもたねぇ!!急いでくれ!!」

「なるほど、時間稼ぎか」


ニヤリと九井は笑みを深くさせた。
無駄な時間稼ぎだな……と心で呟きながら。


「大丈夫だ、八戒。オマエなら大寿に勝てる!自身を持て!行くぞ、八戒!!」


走り出した三ツ谷。
だが、大寿は静かに喉を鳴らしながら笑った。


「ハハハハハ」


まさか……とその笑みで三ツ谷は何かを察し、後ろを振り向く。


「……八戒?」


八戒は動いてなかった。
ただ、震えながら怯えたようにしながら、俯いている。


「……ごめん、タカちゃん」

「三ツ谷ぁ。八戒に何を期待した?」


ゴッ……と鈍い音が礼拝堂に響く。

三ツ谷は大寿に勢いよく殴り飛ばされていたのだ。


「隆さん!」

「三ツ谷くん!!!」


まさかの事に武道は叫んだ。
だがその瞬間、腹部に九井の膝がめり込む。


「ああ……」
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