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(R18) kiss hug ❤︎ HQ裏夢

第5章 ❤︎ 三日間ハメまくった記録 黒尾鉄朗


朝はいつも通りの時間に目が覚めた。休日でも関係なく目が冴えめてしまうのはいつもの事だけど、暖かくて柔らかな塊がすぐそばにいる事に何故か安堵していた。いちかはまだ起きる気配もなく寝息を立てながら丸まっている。

「もーなんなのこいつ、めちゃくちゃ可愛くないですか?」

ふっと息を吹きかけてみても長い髪を摘んでこそばせてみたり頬を突ついてみても無反応。

「面白いくらいに起きる気配ねぇな」

時刻は6時過ぎ…。昨日の事を考えるといちかはまだ起きない筈だ。一人残すのは忍びないけど出来るだけ一緒に居たくて俺は着替えと服を取りに出かける事にした。

部屋から出る前、振り返るとベッドの真ん中で無防備に眠っている姿が目に入った。ふと浮かんだ愛おしいと思う感情につい口角が上がる。いつかこの光景が当たり前の日常になる予感だけを強く感じていた。





いちかが起きたのは9時前。俺も一時間前にはこの家に戻っていて途中立ち寄ったパン屋で朝食を調達していちかが目覚めるのを待っていた。浮腫んだ顔に眠そうな表情、“まだ寝るか”と聞くも首を横に振り“時間が勿体ないもん”とふにゃっと笑う。

「あれ?その服…、家に帰ったの?」
「いちかが寝てる間にな?」
「全然知らなかった」
「起こしてもよかったんだけど昨日もまぁ、無理させたしな」
「…あー、……そうだね」
「車も取ってきたから飯食ったら出かけようぜ。朝飯も用意したから」
「えー、ありがと。ご飯も鉄朗が作ってくれたんだ」
「つっても買ってきたパンだけどな。丁度焼きたてのが沢山売ってたから」
「えー、嬉しい。こういうのってどれも美味しいじゃん」
「皿も勝手に借りたから」
「どうぞー。好きに使って」
「コーヒー煎れていい?」
「うん。インスタントでもドリップでも」
「さっき見たけど結構種類あんだな」
「私のじゃないけどね」
「いいのか?飲んで」
「私も飲んでるし」
「んじゃ俺、このモカブレンドにしよう」
「じゃ私もー」
「了解」

他人ん家なのにこの違和感ねぇやりとり。湯沸かし器が湧き部屋がコーヒーの香りに包まれるまで抱き合ったりじゃれ合ったりしながら肌さわりのいいスウェットの感触を楽しむように体のラインを撫でる。
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