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(R18) kiss hug ❤︎ HQ裏夢

第17章 ❤︎ ぼくなつ 木兎光太郎


まだ半乾きの髪は潮風になびきながら揺れて、手櫛で髪をかき上げるだけで風が通り抜けていく。この道もこの海の景色もすっかりお馴染みの光景になっていた。

「あー…、気持ちいい。自然のドライヤーだ」
「ちょっと風強いけどな」
「そういえばさ、光太郎さんって髪の毛下ろすとまた違う雰囲気だね」
「イケてるだろ?」
「うん。こっちの方が大人びて見える」
「じゃあ惚れていいよ?」
「私が彼氏と別れたばっかりだからってそうやってからかって」
「からかってねぇよ。言ったろ?嫁さん募集って
「嫁って…。いきなりハードル高すぎるよ。そんなんじゃ誰も来てくれないよ?」
「え?なんで?」
「直球すぎるし、それにまだ若いんだもん。もうちょっとさ、恋愛期間を楽しまないと…」
「でもいちかちゃん、恋愛期間楽しんだせいで結果別れたんだろ?」
「その言い方は酷くない?確かに恋人だった期間は長かったけど…」
「結婚したいとか思わなかったの?」
「思ってたよ、ずっと。でも私もまだ学生だし、精神的にも未熟だから無理だと思ってた」
「ふーん。そういうもんなのかなぁ。俺は好きになって相手も好きでいてくれたら即結婚でもいいけどな」
「単純…」
「自分でもそう思う!」

そんな会話がなんだかおかしくてつい吹きだして笑ってしまう。つられるように光太郎さんも吹きだして笑い、久しぶりにお腹を抱えて笑ってしまった。

こんなに笑ったの、いつぶりなんだろう。

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