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(R18) kiss hug ❤︎ HQ裏夢

第17章 ❤︎ ぼくなつ 木兎光太郎


「だから……、もうそんな自分になりたくないの」
「メンヘラとかそういうのよく分かんねぇけどさ、要するになんでもかんでも全部自分が悪いとかそう思ってきたんだろ?だから他人よりもずっと苦しいまま息できなくて一番近い存在に自分の呼吸の仕方まで求めてたんじゃねぇの?」
「そうだよ、光太郎さんの言うとおり。全部依存してた…。いつもごめんなさいって思いながら苦しいのにどうして救ってくれないの?って彼の首を絞めるようなことしてた」
「けどそれはちゃんとそれは違うって言ってやらなかった周りも悪い。お互いを分かり合う方法が単に間違ってただけ。下手くそだったってだけ」
「でも悪いのは私だよ?いつもトラブルの原因は私だったし」
「じゃあそう考えるのは今日限りな?」
「え?」
「誰かが悪いって言い方もこれからはなしで。誰だって誰かに迷惑かけるし逆に感謝もされる。それでトントンなんだよ。悪い事間違った事した時には素直に謝って終わり。それでいいだろ?」
「そんな簡単には…」
「簡単だから誰にでもできるんだよ。ちっさい子供に最初教えるのだってごめんなさいとありがとうだろ?」
「それは、そうだけど」
「深く考えなくていいだんよ。今までが深く考えすぎてただけ…。せめてここにいる時間くらいはなんも考えんな」

光太郎さんの言葉がじんわりと熱を持って心の中に広がっていく。薄暗い夜の闇の中でどうして光太郎さんの横顔がこんなにキラキラして見えるんだろう。

光太郎さんの言葉が何度も頭の中でリピートされて、ずっと否定してきた自分を少しだけ許せるようなそんな気がした。





何も話さないでただ波の音を聞きながら暗い海を見つめてる。お酒の味もなんだかいつもより美味しいみたいで一体今何本目を飲んでるのかさえも曖昧だった。

ただ光太郎さんの隣にいるだけで安らげて、ほんとになぁーんにも考えなくてよくて…。今、目を閉じたらそのままいい夢をみれそうな感じ……。
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