第17章 ❤︎ ぼくなつ 木兎光太郎
「…そんなに飲んで大丈夫か?」
「……ふぇ?」
「いちかちゃん…、完全に酔ってるな」
「あい…」
「何その返事の仕方。可愛いんだけど…。どうする帰る?」
「寝る。光太郎さんとここで」
「いやぁここはさ、さすがに砂がさ…。部屋まで運んでやるから、今日はもう帰ろ?」
「……うん。でも歩けない」
「おんぶしてやるから、な?」
「うん.ありがとう」
「そうそう、そう可愛くありがとうって言えたらそれでいいから」
なんとなくここまでの記憶はうっすらと覚えてるの。光太郎さんの大きな背中、波の音と潮の香りに抱かれたままいつの間にか私は眠ってしまってたみたい…。
そして目が覚めた時には、見覚えのない部屋で光太郎さんにがっしりとホールドされたまま私は朝を迎えていた。
何が起こっているのかさっぱり分からないけど、とりあえず服は着てる…、セーフ、だよね。。
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