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(R18) kiss hug ❤︎ HQ裏夢

第13章 ❤︎ 岩泉先生の彼女と及川先生


「ねぇ、前みたいに触れてあげようか?」

その言葉に頭は真っ白になる。脈が速くなって及川先生の視線に目の前がくらくらして脳裏に焼き付いている岩泉先生の表情が歪んでいく。

「…っ、それは…、」
「……嫌?」
「でも…っ」
「ねぇ、なんで嫌って言わないの?」
「無理です…。今、……………生理、だから」

岩泉先生がいない間にもし先生に迫られた“嫌”と一言突き付けるシミュレーションは何回も何十回もしてきた。なのになんとか出た言葉は自分でも分からない。でも生理ってのは本当の事だしやんわりと断るにはこれでいいのかもしれない。

「ああ…。女の子の日なんだ」

“…残念”と名残惜しそうにそう呟いたかと思うと及川先生はふっと吹き出して笑い始める。

「もう。そんなに警戒しないでよ。…冗談なんだから…」
「冗談って」
「それに岩ちゃんがいないところでいちかに触れようなら今度こそ岩ちゃんに殺されちゃうよ、俺」
「だったらいくら冗談でもそんな事言わないでください」
「ごめんごめん…。今のはほんとごめん。いちかのさ、岩ちゃん大好きって感じに嫉妬しちゃった」
「酷い。……及川先生」
「だからごめんって」
「最低です」
「ごめんね、いちか。でもそうやって拗ねてるところも可愛いよ?」
「そんなんじゃ誤魔化されないから」
「じゃあさお詫びにってわけじゃないけど俺が岩ちゃんとのデートを実現させてあげる」
「……ほんとですか?」
「今の話聞かされた身としては高校生活の最後の思い出つくってきたら?」
「でもどうやって?」
「俺がデートプラン考えてあげる。近場だと誰かに見つかっちゃう可能性もあるから思い切って県外とかどう?もしバレちゃった時も協力してあげるし」
「それ、信用していいんですか?」
「別に乗り気じゃなかったらいいよ。俺はこれまでのお詫びにって意味もあっただけだから」

普段だったらこんなことで絶対に揺れたりしないのに。でもあれから岩泉先生と直接話すことも触れることもできなくて二人きりになれるチャンスがあるなら逃したくはない。
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