第70章 ❤︎ 射精管理 二口堅治
「んっ………もう、このくらいで」
「何?」
「もう、いい」
「なんで?」
一旦はいちかに従い、口を離して上半身を起こした。見下ろした先には涙で潤んだ蕩けた瞳が俺を映す。ぐらっと大きな波が感情をかき乱しながらもなんとか自分を保つ。
「じゃあ別んとこの方がいいの?」
一呼吸置いた後、起き上がった反動で布団は捲れ、いちかの体が露わになった。さっきまで口に含んでた胸が露わになって肉付きのいいしなやかなくびれのラインに沿って薄いヘアが覗く。一糸纏わぬ姿が視界に入り唾を飲む。いちかの表情は少し不安げにも見えた。
「そんな顔されたらできないんだけど」
「ちょっと、恥ずかしくなっただけ…」
「じゃあ俺も全部脱ぐわ」
下半身を纏う邪魔なズボンを脱いだ。痛いくらいに勃起したそこは恥ずかしげもなく反り返っている。
「俺も恥ずいから」
「だよね」
「舐めてたの誰だよ」
「私」
「さっきまでの威勢の良さはどこ行ったんだよ」
「だって堅治君がこんなちゃんとしてくれるなんて思ってなかったもん」
「鬼かよ俺は…」
「違う。私の好きな人」
「だからいちいちそういうこと言わなくていいから」
俺を好きだという気持ちはきっと純粋なもんだろう。いちかの気持ちに対する邪な自分の欲は似合わない気がした。それでもここで止めるわけにはいかない。
「嫌だった絶対言えよ」
「うん…」
躊躇いそうになる指先に力を込め、息を吐き、足の間に手を滑らせた。柔らかな肌の先にぬるっとした感触。簡単に指が滑り込んだ。これが〝濡れてる〟ってやつ…?
「あっ…やっ…」
人差し指と中指で下から掬い上げるように割れ目に沿って指を移動させると小さな突起にたどり着く。軽く押しつぶすと体が小刻みに震えた。