第39章 あなたの声は聴こえてるよ✳︎不死川さん※微裏
「嘘つけェ。胡蝶に毎日薬塗れって言われたんだろォ?」
「…っ…」
不死川の口から紡がれた”胡蝶”という苗字に心がぎゅっと締め付けられ苦しさを覚える。
「なんだァ?一丁前に照れてんのかァ?お前の裸なんか飽きるほどもう見てらァ」
「…っそういう問題じゃないから!」
けれども私を揶揄う不死川の楽し気な様子に、その苦しさもすぐに紛れてしまった。そして
「…ならよぉ」
「…っ!!!」
不死川はその声色を急に艶を含んだそれに変えると
「湯でも浴びながら見せてみなァ。暗かねェが誰か来る心配はねぇぜ?」
「…っ…ん…」
私のうなじに唇を寄せた。
…だめ…もう…こんなみじめなことやめようって…決めたじゃん…
頭ではそう思っているのに
「ほら…立よォ」
「……うん」
私の決心は、自分でも驚くほど簡単に崩れ、不死川の言葉に素直に従い立ち上がった。
不死川は、湯船で交わした情交の影響で力の入らなくなった私の身体を丁寧に拭き
「………ん…ちょっと…痛いんだけど」
「これ位我慢しろやァ」
背中の傷に、薬を塗ってくれている。
その行為はただ身体を交える相手にするのにはとても思いやりを感じるそれで、もうこんなことはやめようと決めたはずの私の決意を無かったことにしてしまう程の破壊力を有していた。
「…ん…!」
ピリッと染みる薬の感覚に、私の口からは声が漏れ出てしまう。
すると
「…ちょ…なんでまた触んの…!」
薬を塗っていない不死川の左手が、先程までの行為の名残で濡れそぼっている私のソコに触れてきた。
「んな声出すお前ェが悪いんだろォ」
そう言いながら私の中に指を埋め
「…や…も…っ…さっき…2回も…したの…にぃ…!」
「悪ィな…あと1回付き合え……まだこんだけ濡れてりゃァ余裕で入っちまうな」
私の中が準備万端なことを確認するとあっという間に指を引き抜き、右手だけで器用に薬の蓋を閉めると私の背中をトンと押し、四つん這いにさせ
「…ちょ…まっ……んやぁっ!」
ぐちゅっと厭らしい音を立て、一気に私の最奥に侵入してきたのだった。