第7章 夏の思い出
2人を見送り私は再び料理に取り掛かる。
みんなお腹空かせて帰ってくるだろうからもう一品、何か作ろうかな?
それとも具沢山のお味噌汁にしようか。
グリルから香ばしい匂いがしてきた頃、あやかさんが起きて来た。
あやか「おはよー。お?私1番乗り?」
あやかさんはニコッと笑いキッチンカウンターに身を乗りだす。
「フフッ、まさかのビリですよ。」
あやか「嘘やん⁈ホンマ?てか静かやけど皆んなどこ行ったん?」
「3人ともランニングに行きました。休みでも自主トレして偉いですよね。」
あやかさんは冷蔵庫からオレンジジュースを取り出しすとグラスに注ぎ、一つは私に手渡してくれた。
あやか「マジかー。さすがインハイ3位は違うな!双子は海でもビーチバレーしとったで?」
「そうなんですか?あ、そうだ。あやかさん。」
あやか「ん?」
「今日は私も海、一緒に行っていいですか?」
あやかさんは一瞬きょとん、としたがすぐに顔を綻ばせた。
あやか「当たり前やん!一緒に行こうや‼︎てか行かないって言っても無理やり連れてこう思っててん(笑)」
ゴクゴクとジュースを飲むあやかさんは、何かを思い出した様で、
あやか「ともみちゃん、水着は?」
「え?無いですよ。いや、海に行くって言っても泳ぐ訳じゃないので。」
あやか「泳がなくても水に浸かるぐらいせんと暑くて死んでまうよ?浅瀬で水遊びするぐらいなら良えやん?私の水着貸してあげるし!」
「えぇっ?そんな悪いです。あやかさんはどうするんですか?」
あやかさんはフッフーンと得意げに笑うと、
あやか「こんな事もあろうかと、2枚持ってきました♡」
「・・・・」
さすがと言うべきか、私は苦笑いを浮かべた。