第7章 夏の思い出
すっかり太陽も昇り、朝6時を過ぎた頃。
私はそろそろ朝食の支度をしようとキッチンに入った。
夜中にかよこさんからラインが入っていて、
明日は昼まで寝てるから朝ごはんヨロシク!
とあった。
炊飯器のスイッチを押しご飯を炊く。
おかずは昨日スーパーで買った干物を焼いて、後は卵焼きにしようかな。
そこへ倫太郎君と治君が起きて来た。
治「ともみちゃん早いなぁ、おはよーさん。」
倫太郎「はよー。」
「おはよう御座います。」
私はグリルを調整しながら2人に視線を向ける。
治君はキョロキョロと部屋を見渡すと、
治「あれ?ツムおらんやん?どこ行った?」
「侑君なら、少し前にランニングに行くと言って出て行きましたよ。」
治「マジか!何でアイツ起こさんかったんや。角名、俺らも行くぞ!」
倫太郎「はー?飯食ってからでいいだろ?」
治「あかん。美味い朝飯があると思うから頑張れるんや。お前はともみちゃんが作る飯の有り難みをもう少し理解せなあかん。」
倫太郎「・・・・」
治君の真面目な顔とは反対に、倫太郎君は面倒臭そうに頭をポリポリ掻いている。
「朝食、もう少し時間かかるので行ってきていいですよ?みんな揃ったら朝食にしますから。」
倫太郎「・・じゃあ行くか。」
治「ともみちゃんの朝飯、楽しみにしてるでー。ほな、行ってくるわ。」
「行ってらっしゃい。」