第7章 夏の思い出
侑side
ハァハァ…
別荘の敷地から出て坂道をひた走る。
侑「・・アカンアカン。」
ハァハァハァ…
ペースを早め邪念を取っ払う。
ともみちゃんの笑った顔が脳裏に焼きついて離れへん!
あの笑顔は反則や!
普段はクールやのに、笑う時は恥ずかしそうにはにかむ姿が可愛いくて。。
それにあの滑らかで白い肌、短パンから伸びた細くて長い足…。
夢の中とはいえオッパイ柔らかかったなー。
侑「ってアカーン‼︎」
いや、夢の中じゃない。実際に寝ぼけて揉んでもうたんやから俺は完全に変態や。
こんなんサムや角名が知ったら俺殺されるんちゃうん?
そんな事が頭をよぎった時、自分の足元がサンダルであることに今更気がついた。
テラスに出る時に履いたサンダルで出て来てもうた…。
侑「最悪や…。」
こんなんじゃランニングなんかできへんし…かと言って今更戻るのもかっこ悪いし…
あん時、自分の照れた顔を見られんのが恥ずかしくて、ともみちゃんにタオルケットを被せて逃げて来たようなもんや。
額から汗が流れシャツを濡らす。
侑「こんなキャラ、ちゃうやろ…。」
俺は高校ナンバーワンセッターになるんや。
今は恋にうつつ抜かしてる時間なんてあらへん、女は遊びだけでええ。
自分にそう言い聞かせる。
侑「よしっ!」
自分の頬をパチンッと叩き気合いを入れると、俺はその後1時間みっちり砂浜で筋トレに励んだ。